ネットワーク大学コンソーシアム岐阜

古典芸能のなかでももっとも庶民的な演芸のひとつである落語はすでに三百年以上の歴史をもち、マスメディアの影響もあって、現在は何度目かの落語ブームとなっている。東西の噺家の数は七百人を越え、寄席の楽屋には毎日のように入門を希望する若者が恥ずかしげに訪れている。落語は美濃の僧安楽庵策伝を嚆矢とし、幕末での三遊亭圓朝で大成され、現在の落語の伝統をかたちづくることとなった。
本高座ならぬ本講座では、落語に関する歴史的、言語論的、身体論的、メディア的な考察を行ない、「なぜ落語は現在でも流通しているのか」「なぜ落語は面白いのか」といった素朴な疑問に答えることをめざす。と同時に、東西(江戸と上方)の代表的な噺家を選び、彼らの口演を聴きながら、それぞれの時代において、この「もっともシンプルな芸術表現」である落語がどのようなエンタテインメント性と批評性とを発揮してきたかについて考えてみたい。

開催日程及びテーマ
開講日 テーマ
第一回10月22日(金)落語とは何か〜落語史入門
第二回11月12日(金)落語の言語学〜落語で語られる江戸弁・上方言葉
第三回11月26日(金)落語とメディア〜記録される落語・記憶される落語
第四回12月10日(金)落語と古典芸能〜落語に描かれる歌舞伎、浄瑠璃
第五回12月17日(金)近代噺家論1〜古今亭志ん生と三遊亭圓生
第六回1月14日(金)近代噺家論2〜古今亭志ん朝と桂枝雀
第七回1月28日(金)現代噺家論1〜柳家さん喬と笑福亭福笑
第八回2月11日(金)現代噺家論2〜東西噺家総ざらい特集
講師:小林昌廣教授(情報科学芸術大学院大学)
1959年東京生まれ。大阪大学大学院医学研究科博士課程単位取得。医療・哲学・芸術の三点から見た身体論を構築。専門は医療人類学、身体表現研究、表象文化論、古典芸能批評。歌舞伎は三歳の頃から見続けている。古今亭志ん朝と同じ町内会であったのが自慢。主著に『病い論の現在形』『臨床する芸術学』など多数。

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