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Joint Program平成28年度 発達障がいのある児童・生徒の支援と相談

開催概要

ネットワーク大学コンソーシアム岐阜では、昨年度に引き続き、発達障がいなど特別な支援を必要とする児童・生徒をお持ちの保護者や幼稚園・保育園等教育機関の教職員の皆さんを対象としたプログラムを開催いたします。本プログラムでは、専門家の講演により、ご家庭や学校などでの具体的な支援の在り方や支援の実践事例を学び、特別な支援を必要とする児童・生徒への向き合い方、支援の取り組み方を考えていきます。

日程

2016年4月~2016年10月 の不定期日曜日(全9回)

時間

各回とも9:00~12:00(受付は8:40開始)

会場

岐阜大学サテライトキャンパス(JR岐阜駅前)

定員

各回とも募集定員は50名(先着順)です。※定員に達しましたら受付を終了します。

受付は終了しました。

受講料

9,000円(コンソ加盟機関教職員は無料)

対象者

保護者、幼稚園・保育園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校等の教諭、その他本プログラムの内容に関心のある方

講義スケジュール及びテーマ

第1回

4月24日

5月29日


担当講師所属大学等

岐阜県立希望ヶ丘子ども医療福祉センター
 児童精神科部長
 高岡 健

第一部)発達障害とは  (第二部)不登校や引きこもりは障がいではない

発達障害という言葉は、しばしば誤った形で使われています。第1の誤りは、発達障害は知的障害とは違うという言説です。第2の誤りは、発達障害を有する人を、定型発達者の社会へ一方的に適応させることが正しいかのような言説です。同様に、不登校やひきこもりを、子ども・若者の生き方や権利としてとらえず、障害や病気の症状であるかのようにとらえる誤りも散見されます。
当日は、これらの誤りをただし、支援に携わる上での基本スタンスを身につけるための話をします。

第2回

5月15日


担当講師所属大学等

岐阜大学
 教育学部
 教授 別府 哲

自閉スペクトラム症児の内面理解と支援 (学校(園)及び家庭において)

自閉スペクトラム症の子どもは、「自分の世界に閉じこもっている」、「人の気持ちがうまくわからない」など一面的に誤解されることが多い人たちです。多様な思いを持ち行動することについて、事例を踏まえ検討したいと思います。

第3回

6月5日


担当講師所属大学等

中部学院大学
 教育学部
  子ども教育学科
   教授 別府 悦子

子どもと保護者のココロに寄り添う丁寧な支援について  ~実践事例を紹介しながら~

障がいや発達に関する知識を持つことは科学的な支援をしていく上で重要です。しかし、支援を必要としている相手は人であり、支援をする側も人です。そこには、人への限りない愛情や思いが何よりも大切なことを多くの子どもや保護者から学びました。そこで、今一度、子どもの内面に寄り添う丁寧な支援とは何か、丁寧な支援を行うことは何を意味するのかなど、各校園での実践事例を具体的に紹介しながら、自らの実践を振り返り、明日への支援のあり方を学びます。

第4回

6月26日


担当講師所属大学等

中部学院大学
 教育学部
 教授 別府 悦子

乳幼児期からのライフサイクルを通じた発達支援

子どもの支援は学校教育から始まるのではなく、それまでの発達過程や周りとの関わりが重要です。ことにその子の内面を理解し、その子にあった「当事者目線」の支援が求められています。
この講義では、発達の理論をお話しした上で、乳幼児期から学齢期、思春期、青年成人期までのライフサイクルを通じた発達支援を、事例を通して考えていくことができればと思います。

第5回

7月24日


担当講師所属大学等

岐阜大学
 教育学部
 教授 村瀬 忍

ことばが滑らかに出ない(吃音)と困ること、そしてその解決法

吃音は100人に1人と、多くの人に生じるにもかかわらず、周りから誤解されて一人で悩みを抱えている当事者は数多い。周りの誤解で最も困ったことは、吃音はトレーニングで治ると考えられていることである。吃音への対応は症状を軽減するための対症療法であることを踏まえ、参加者の方々には吃音の症状とは何であるのか、症状の軽減には何が必要であるのかを考察していただく。思いが伝えられないもどかしさに共感できること、それが吃音解決の手がかりであり、だれもが生きやすい社会を構築する第一歩である。

第6回

8月21日


担当講師所属大学等

岐阜保健短期大学
 リハビリテーション学科
 講師 稲葉 政徳

凸凹脳をもつ子どもたちの社会的役割と仕事継続に向けて

第1章:当事者としての振り返り
第2章:就労移行支援事業所の実態調査から
第3章:高等教育の現場から見た「課題」について
第4章:将来、社会的役割を獲得し、継続していけるために ~今なにをすべきか~

第7回

10月2日


担当講師所属大学等

岐阜大学
 教育推進・学生支援機構
 特任教授 山田 日吉

アサーション・トレーニング ~相互の尊重を目指して~

アサーション・トレーニングとは、自分も相手も大切にした自己表現を身につけていくトレーニングです。この講座では、子ども達に自尊感情をもたせ、きちんと自己主張できる力を育てるための方法を演習を通して学びます。

第8回

10月16日


担当講師所属大学等

岐阜大学
 医学教育開発センター
 助教 川上 ちひろ

つながろう ~ネットワークづくり~

発達障害のある児童・生徒が、地域の中でよりよく成長し、また家族がその成長を促すために、それらを支援してくれるさまざまな資源があります。岐阜県内における利用可能な、公的資源(医療機関や相談施設など)、私的資源(NPO法人など)について触れたいと思います。
また、これらの資源に繋がっているとよい点は、児童・生徒(学童期)に限らずその後も有効であることがしばしばあります。具体的事例を示しながら、考えていきたいと思います。

第9回

10月23日


担当講師所属大学等

岐阜聖徳学園大学
 教育学部
 教授 安田 和夫

みんなで支え合う地域づくりをめざして

発達障がいのある子ども達や青年達への理解と支援のあり方は地域社会の成熟度とも言えます。お互いに支えあう共生社会をめざした取り組みを紹介しつつ、自分達にも今からできることを考えていきます。また、ご家族やご本人を中心にしながら、行政、学校、関係機関、地域社会がどのようにチームサポートしていくことができるのか、多職種連携の可能性を探っていきます。