開催概要
ネットワーク大学コンソーシアム岐阜では、昨年度に引き続き、発達障がいなど特別な支援を必要とする児童・生徒をお持ちの保護者や幼稚園・保育園等教育機関の教職員の皆さんを対象としたプログラムを開催いたします。本プログラムでは、専門家の講演により、ご家庭や学校などでの具体的な支援の在り方や支援の実践事例を学び、特別な支援を必要とする児童・生徒への向き合い方、支援の取り組み方を考えていきます。
昨年度のプログラムを受講している必要はありませんので、興味を持たれた方はぜひともご参加ください。
日程
令和3年9月~11月(全6回)
時間
9時~12時(8時40分受付開始)
会場
岐阜大学サテライトキャンパス(JR岐阜駅前)
定員
各回とも70名(先着順/定員に達したら受付終了)
受講料
各回1,200円(コンソ加盟機関教職員は無料)
対象
保護者、幼稚園・保育園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校等の教諭、その他本プログラムの内容に関心のある方
講義スケジュール及びテーマ
第1回
9/5(日)
担当講師所属大学等
大垣女子短期大学
幼児教育学科
教授 松村 齋
子どもと保護者のココロに寄り添う丁寧な支援について ~実践事例を紹介しながら~
障がいや発達に関する知識を持つことは科学的な支援をしていく上で重要です。しかし、支援を必要としている相手は人であり、支援をする側も人です。そこには、人への限りない愛情や思いが何よりも大切なことを多くの子どもや保護者から学びました。そこで、今一度、子どもの内面に寄り添う丁寧な支援とは何か、丁寧な支援を行なうことは何を意味するのかなど、各校園での実践事例を具体的に紹介しながら、自らの実践を振り返り、明日への支援のあり方を学びます。
第2回
9/12(日)
担当講師所属大学等
岐阜大学
教育学部
教授 村瀬 忍
ディスレクシアの子どもたち
学習障害の子どもたちの多くにみられる特徴として、文字の読み書きの困難さがある。文字の読み書きは教科の学習に大きく関与することから、ディスレクシアの子どもたちは知的能力には問題はないものの、学力が伸び悩み、低い自己肯定感を抱えて苦しんでいる。本講座では、ディスレクシアの子どもがなぜ学習に取り組めないのか、将来に向けて身につけるべきスキルは何なのかについて考える。
第3回
9/26(日)
担当講師所属大学等
中部学院大学
教育学部
子ども教育学科
教授 別府 悦子
一人一人をかけがえのない存在として尊重する ー発達障がいの人たちを中心にー
新型コロナ禍の中で、命と尊厳を大切にすることがますます重要になっています。「この子たちを世の光に」といった糸賀一雄の理念をもとに、発達障がいの子どもたち、人たちの支援について考えたいと思います。
第4回
10/3(日)
担当講師所属大学等
東海学院大学
人間関係学部
子ども発達学科
教授 池田 敦子
発達障害や発達困難を有する児童・生徒の理解と支援
発達障害や診断はないけれど発達の困難を有する児童・生徒には、学校生活や家庭でのさまざまな困難があります。ここでは、発達特性があり生きづらさのある子どもに生じやすい「学校生活での不適応行動とその背景」虐待、食事の困難、睡眠の困難など「生活と発達の困難」の問題に焦点を当て、その理解と支援についてご一緒に考えていきます。
第5回
10/24(日)
担当講師所属大学等
岐阜県立希望が丘
こども医療福祉センター
発達精神医学研究所
顧問 高岡 健
発達障害を有する子どもの行動
自閉症の「発見」者として有名なL・カナーは、子どもの呈する症状には、「迷惑」だけではなく、「入場券」「信号」「問題解決企図」としての意味が含まれていると指摘しました。では、自閉スペクトラム症を有する人たちの「かんしゃく」や、注意欠如・多動症を有する人たちの「気の散りやすさ」などの行動には、どんな意味が含まれているのでしょうか。それを考えることが、子どもと仲良くなるための第一歩です。`
第6回
11/7(日)
担当講師所属大学等
岐阜聖徳学園大学
教育学部
教授 松本 和久
特別な支援を必要とする児童・生徒のキャリア発達支援
キャリア教育とは,決して就職のための指導ではありません。社会の中で,子ども,学生,余暇人,市民,労働者,家庭人…といった役割を果たすことを通して「自分らしく生きる過程(キャリア発達)を促す教育」を意味しています。本講座では「キャリア発達支援」の考え方をお伝えし,特別な支援を必要とする児童・生徒のキャリア発達を促すために保護者・教師・支援者ができることや,本人の願いを大切にした支援の在り方を考えます。