開催概要
ネットワーク大学コンソーシアム岐阜は、県内の大学・短期大学、高等専門学校、大学院大学と岐阜県が共同で運営する共同体です。平成23年度公開講座として、加盟する高等教育機関がリレー方式で繋ぐ「岐阜に学ぶ」16講座を開講します。会場は、JR岐阜駅隣のアクティブG 2階にあるネットワーク大学コンソーシアム岐阜 岐阜駅サテライト教室です。いずれの講座も受講料は無料ですが、事前の申込が必要です。
日程
2011年8月~2012年2月(下記スケジュールをご参照ください)
時間
下記スケジュールをご参照ください
会場
ネットワーク大学コンソーシアム岐阜 岐阜駅サテライト教室 (アクティブG 2階)
定員
各回とも募集定員は100名(先着順)
受講料
無料
講義スケジュール及びテーマ
第1回
8月10日(水)
10:00~11:30
担当講師所属大学等
岐阜聖徳学園大学短期大学部
専任講師 西脇 泰子
「鮎」あれこれ
岐阜に海はありませんが、海へ続く豊かな山と川の幸が自慢です。今回は「県の魚」でもある川の幸(鮎)に焦点をあて、講義をすすめていきます。鮎の生物学的な特徴を始め、郷土の食文化や基本的な料理方法も紹介します。県の代表的川魚である鮎に親しんでみませんか。
第2回
8月22日(月)
14:30~16:00
担当講師所属大学等
岐阜経済大学
経済学部教授 池永 輝之
そうだったのか、TPP
TPP(環太平洋経済連携協定)に参加すべきか否かの議論が沸騰しています。TPP参加は「国を開き、日本経済を活性化するための起爆剤」であり、「全体としてGDPは増加」と政府はバラ色に描いていますが、果たしてそうなるのでしょうか。そもそもTPPとは何かを明らかにし、問題点はどこにあるのか、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。
第3回
8月26日(金)
10:00~11:30
担当講師所属大学等
岐阜女子大学
地域文化研究所所長 丸山 幸太郎
岐阜市古都地区の歴史と観光
岐阜空襲で焼けなかった金華山麓の金華(井口)・川原町・伊奈波界隈には、道三・信長の城下町経営以来の歴史と文化が積まれて、岐阜観光の中心となっている。その町の形成の特質と魅力を映像で紹介する。
第4回
8月27日(土)
15:00~16:30
担当講師所属大学等
岐阜大学
教育学部教授 小井土 由光
活断層とのおつきあい -岐阜県における活断層のすがた-
『東海地震』としても注目を集めている海溝型の大地震よりは、岐阜県にとっては120年前の『濃尾地震』のような活断層型の大地震の方がよほど注意しなければならない地震である。それだけ岐阜県の大地は傷だらけであり、いつ動いてもおかしくない地域である。しかしながら、恐れおののくことだけを教えられてきたために、活断層を「マイナスのすがた」でしか捉えられなくなっていることに警鐘をならす必要がある。岐阜県に分布する活断層を通じて、自然が作り出してくれた「プラスのすがた」にも目を向ける必要がある。自然(大地)は一生にわたりお付き合いしなければならない人類の隣人であり、その「すばらしさ(恩恵)」と「おそろしさ(リスク)」の両者を理解しなければ、本当の隣人を理解したことにはならない。それが自然との付き合い方である。
第5回
9月17日(土)
14:30~15:30
担当講師所属大学等
朝日大学
法学部教授 齋藤 康輝
裁判員制度と憲法 -1時間の「法学部」体験入学-
平成16年5月21日「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」が成立し、平成21年5月21日から裁判員制度が始まりました。裁判員制度とは、国民が裁判員として刑事裁判に参加し、被告人が有罪かどうか、有罪の場合どのような刑にするかを裁判官と一緒に決める制度です。裁判員制度がスタートしたことで、国民が刑事裁判に参加することにより、裁判が身近で分かりやすいものとなり、司法に対する国民の信頼の向上につながることが期待される一方で、憲法との関係でこの制度に対するいろいろな問題点も指摘されています。この講座では、法律に関心のある皆さんを対象に、最近とくに話題になっている法律テーマをとりあげ、初学者にもわかりやすいようにお話しします。ぜひ、気軽に、「法学部」で行われる講義を体験してください。
第6回
9月23日(金・祝)
15:00~16:30
担当講師所属大学等
中京学院大学
経営学部特任教授 冨田 進
サザエのつぶやき(岐阜版) -その系統進化と現代・文化-
サザエといえば貝類の代表のひとつとしてなじみが深く、古来縄文の時代から重要な食材です。冨田は永年にわたる貝類の研究の中で、サザエ類との縁は強く、平成8年2月の「新種サザエ、スーパーで発見」の中日新聞の記事や、平成21年4月の「現生サザエ最古の化石」の朝日、中日、岐阜の各紙の記事など発見にも恵まれ、学会での発表も重ねて行ってきました。
今回は発見に関する経緯から始まって、そこから分かったリュウテンサザエTurbo属サザエBatillus亜属の系統進化および北方移入による縁辺隔離と種分化の過程について解説し、また、 現在のサザエ亜属Batillusの生態や棲み分けについてもお話します。後半は、サザエがどのように我々の生活の中で関わってきたか、歌や諺などに扱われたサザエに関する文化や、食材として食環境の面からも親しみ易い内容でお話します。実物標本を用意し、見ていただこうと思っています。
第7回
10月7日(金)
17:00~18:30
担当講師所属大学等
岐阜保健短期大学
リハビリテーション学科講師 廣渡 洋史
日常生活を営むためのリハビリテーション
日常生活とは何か、を説明し、その中で人の生活のあり方と活動の関係について説明をする。個人の生活の様々な様態とリハビリテーションとの接点について講義する。そして、身体と作業の関係について講義し、「人と活動の関係」の重要性について理解していただく。
第8回
10月14日(金)
18:30~20:00
担当講師所属大学等
情報科学芸術大学院大学(IAMAS)
教授 小林 昌廣
安楽庵策伝と岐阜の芸能
岐阜が落語発祥の地であることはあまり知られていません。そこで講座は、「落し噺」の大成者である安楽庵策伝の生涯を追いつつ、話芸ないし舌耕芸という立場から、落語を芸能論的に考察します。あわせて、岐阜を往来したさまざまな伝統芸能についても紹介します。
第9回
10月16日(日)
14:00~15:30
担当講師所属大学等
岐阜工業高等専門学校
名誉教授 久綱 正和
教授 岡田 章三
教授 小川 信之
准教授 中島 泉
講師 北川 真也
(本巣市教育委員会委員長) 堀部 邦雄
岐阜の歴史的偉人、数学者 高木貞治の歩みと岐阜高専のかかわり
高木 貞治(1875年4月21日 - 1960年2月28日)は、日本で初めて世界的に認められた数学者として有名で、数学のノーベル賞であるフィールズ賞が出来てからフィールズ賞選出のための審査員に任命されている。研究では、類体論を確立している。「解析概論」「初等整数論講義」「代数的整数論」などの定評ある数学教科書を執筆した。これらの教科書は、現在でも多くの学生や研究者に愛読されている。岐阜県の偉人として岐阜県立図書館に高木貞治の特別展示室が設けられているほか、岐阜県本巣市の糸貫老人福祉センター内に高木貞治記念室が設けられている。
岐阜高専は、近隣であることから高木貞治の御子息の方とも交流があり、高木貞治博士の貴重なる歴史的資料などの調査を行っている。また、岐阜県から高木貞治のような数学好きの学生を多く育てる目的で、ネットワーク大学コンソーシアム岐阜に「数学アラカルト」の科目を提供し、本巣市と連携して数学甲子園(目指せ高木貞治博士)といった数学コンクールを毎年開催している。公開講座では、数学者 高木 貞治の歩みと歴史的資料の紹介をする。また、数学がこんなところに潜んでいたのかと気づかせる内容の「数学アラカルト」や数学甲子園の様子なども紹介する。
第10回
10月29日(土)
13:30~15:00
担当講師所属大学等
中日本自動車短期大学
エコカー整備専攻科講師 栗木 江一
モータースポーツエンジニアリング科准教授
鹿小嶋 正人
矢田 洋一
エコからモータースポーツまで
本講座はエコカー(ハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV))における現状と将来の展望とモータースポーツ界における現状と将来の展望の2部構成で実施する。
第一部ではHVの構造と作動、各種メーカーの性能と実用性の違いについてわかりやすく講義する。またEVカーの構造と作動、安全作業と点検整備についての講義も行う。
第二部ではモータースポーツの各レース(F1~F4 )のレギュレーション(競技規則)の違いやレーシングカーの基本構造と性能について講義する。これらを学んだ後に、「エコからモータースポーツまで」の復習をクイズ形式で行う。また、本学がこれらの内容をどのように教育に活かしているのかを、知ってもらう。
第11回
11月7日(月)
19:00~20:00
担当講師所属大学等
岐阜医療科学大学
保健科学部衛生技術学科教授 加藤 義弘
安全に登山をするために -医学的見地から-
岐阜県内には、穂高岳、笠ヶ岳、乗鞍岳、御嶽山、白山、伊吹山、恵那山などの日本百名山に選定された山域が多く存在し、夏山シーズンには多くの中高年者が訪れて登山を楽しんでいる。最近では『山ガール』という言葉で代表されるように、若者にも登山人気が拡がりつつある。
中高年登山者には何らかの慢性疾患をもったものが少なくなく、体調に不安を抱えたまま山に向かい、登山中に体調不良となり救助要請する例が増えており社会問題となっている。また、2,500mを超える山域では、低圧低酸素環境となるため高山病発症の危険などが加わり、平地での運動と同様に考えることはできない。
穂高岳など岐阜県内の山域で医学的な見地から登山者の調査を行った経験より、中高年者が安全に登山を行うために注意すべきことなどを具体的なデータを交えて紹介したい。
第12回
11月15日(火)
13:00~15:00
担当講師所属大学等
岐阜聖徳学園大学
教育学部教授 秋山 昌則
木曽三川流域の治水史をめぐって
西濃を中心とする木曽三川流域には、治水に関するさまざまな伝承があり、「御囲堤」や「薩摩義士」など、いわば通説化しているものもある。こうした歴史像が地域社会でどのように形成されてきたのか、歴史資料を読み解くなかで、その検証を試みる。
第13回
11月17日(木)
18:00~20:00
担当講師所属大学等
中部学院大学
中部学院大学短期大学部
人間福祉学部教授 堅田 明義
人間福祉学に心理学がなぜ必要か
2012年度より人間福祉学部に心理専攻が設置されます。福祉は他者のみならず自らを理解する人間理解が求められます。本講座では人間理解を心理学の視点から解説し、福祉の実践で心理学がどのように必要とされるのかを解説します。
第14回
12月3日(土)
13:30~15:00
担当講師所属大学等
東海学院大学
東海学院大学短期大学部
人間関係学部准教授 大平 晃久
昭和初期、岐阜の観光
-新聞社による名所・名勝選定イベントを中心に-
大正から昭和初期にかけて、全国各地の新聞社によって、読者投票による名所・名勝選定イベントが盛んに行われた。この講座では、岐阜県におけるそのようなメディア・イベントを中心に、昭和初期の県内の観光開発の動きをみる。
第15回
2012年1月18日(水)
13:30~15:00
担当講師所属大学等
岐阜市立女子短期大学
生活デザイン学科教授 柳田 良造
岐阜の都市づくりを考える
岐阜の都市づくりの歴史を読み解いて、文化としての岐阜の都市空間がどのように形成され、どのような空間的特徴を有するのかを考える講座です。歴史に「if」はありませんが、まちづくりという計画論に「if」は存在しえます。現代の岐阜の都市空間を規定する大きな要因となっている明治以降の都市づくりの過程に「5つのif」を設定し、「もしここでこういう計画がなされていれば・・・、岐阜の都市空間の今の姿はだいぶ異なっていたものになっていたであろう。」ことを描き出してみたいと思います。
第16回
2012年2月4日(土)
13:30~15:00
担当講師所属大学等
放送大学岐阜学習センター
所長 古田 善伯
スポーツ科学の成果を日常生活に生かすための知恵
スポーツ科学は幅広い分野からの研究によって成り立っており、これまでに様々な分野における新しい研究成果や知見が示されています。
今回の講義では,スポーツ科学、特にスポーツ生理学、スポーツバイオメカニクス、健康科学の分野からの研究成果を日常生活の中で活用する考え方や方法について話を進めて行くことにします。
お申し込み方法
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